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保育士試験の受験資格|学歴別の条件と実務経験を解説

「保育士試験を受けたいけど、自分に受験資格はある?」「高卒・中卒でも受験できる?」

そんな疑問を持って調べている方は多いはずです。

結論からお伝えすると、保育士試験の受験資格は最終学歴によって決まり、条件によっては実務経験が必要です。

この記事では学歴別の受験資格を一覧で整理し、自分の状況がすぐわかる学歴別リスト・実務経験の計算方法・対象施設までくわしく解説します。

この記事を読んでわかること
  • 学歴別(大卒・短大卒・専門卒・高卒・中卒)の保育士受験資格の条件について
  • 高卒・中卒が受験に必要な実務経験の年数・時間数・対象施設と勤務パターン別シミュレーションについて
  • 受験資格がない場合の選択肢と試験の免除制度について
目次

1. 保育士受験資格を得る2つのルート|試験と養成校の違い

1. 保育士受験資格を得る2つのルート|試験と養成校の違い

保育士の資格を取得するルートは大きく2つあります。

どちらを選ぶかで、受験資格の考え方も変わります。まずここを確認してから、自分に合った方法を選びましょう。

ルート方法特徴
①養成校ルート厚生労働大臣指定の保育士養成施設(大学・短大・専門学校等)を卒業試験不要。卒業と同時に資格取得
②国家試験ルート保育士試験(年2回)を受験・合格独学・通信講座でも挑戦可能

この記事では②国家試験ルートの受験資格を詳しく解説します。

参考:こども家庭庁「保育士になるには(保育士の資格取得方法)」

2. 保育士受験資格を今すぐ確認|学歴別リスト

2. 保育士受験資格を今すぐ確認|学歴別リスト

「自分は受験できるのか」を最短でチェックできるリストです。

自分の最終学歴からスタートして、受験資格の有無と必要な条件を確認してください。

各条件の詳細は次のセクションで解説します。

  • 4年制大学・短大卒業→ 受験資格あり(専攻不問)
  • 専門学校卒業→ 2年以上通える課程の認可校なら受験資格あり
  • 大学在学中・中退→「2年以上在学」かつ「62単位以上取得」なら受験資格あり
  • 短大在学中・高専在学中→ 最終学年で卒業見込みなら受験資格あり
  • 高校卒業(1991年3月以前)→ 受験資格あり(実務経験不要)
  • 高校保育科卒業(1996年3月以前)→ 受験資格あり(実務経験不要)
  • 高校卒業(上記以外)→ 実務経験2年以上・2,880時間以上で受験資格あり
  • 中学卒業→ 実務経験5年以上・7,200時間以上で受験資格あり
  • 海外の学校卒業→ 保育士試験事務センターへ事前確認が必要

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験資格詳細」

3. 保育士受験資格の学歴別条件|大卒・高卒・中卒ごとに解説

保育士試験に年齢制限はありません。

主婦・社会人・シニア層でも、受験資格を満たしていれば何歳でも受験できます。受験できるかどうかは、最終学歴によって決まります。

受験資格の早見表

最終学歴受験資格主な条件
4年制大学卒業◯専攻・学部不問。無条件で受験可能
短期大学卒業◯専攻・学科不問。無条件で受験可能
専門学校(専修学校専門課程)卒業◯2年以上通える認可課程に限る
4年制大学在学中・中退△2年以上在学 かつ 62単位以上取得済みが条件
短大在学中・高等専門学校在学△最終学年に在学し、年度内に卒業見込みであること
高等学校卒業△卒業年度により条件が異なる(後述)
中学校卒業△実務経験5年以上・7,200時間以上が必要
海外の学校卒業△個別審査が必要(保育士試験事務センターに事前確認)

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験資格詳細」

保育士受験資格①|大学・短大・専門学校卒

大学・短大卒業の場合

4年制大学・短期大学を卒業している方は、専攻・学部・学科を問わず無条件で受験資格があります。

文学部・理系学部・経済学部など、保育と関係のない学部出身でも問題ありません。

専門学校卒業の場合

専門学校(専修学校専門課程)を卒業している方は、以下の2点を満たせば受験できます。

  •  通う期間が2年以上の専門課程であること
  •  学校教育法に基づく認可専修学校であること

2年未満の課程や各種学校は対象外です。卒業した学校の種別がわからない場合は、学校に直接確認しましょう。

保育士受験資格②|大学在学中・中退の場合

大学を中退した方、または現在在学中の方は、次の2つの条件をどちらも満たす必要があります。

  •  2年以上在学していること
  •  62単位以上取得済み(在学生は年度内の取得見込みを含む)

注意点

保育士受験資格③|高等学校卒業の場合

高卒の受験資格は卒業年度によって条件が変わります。まず自分の卒業年度を確認してください。

ケースA:実務経験なしで受験できる方(特例)

以下のいずれかに当てはまる方は、実務経験なしで受験できます。

  • 1991年(平成3年)3月31日以前に高校を卒業した方
  • 1996年(平成8年)3月31日以前に高校の保育科を卒業した方

ケースB:実務経験が必要な方

上記の特例に当てはまらない高卒の方は、保育施設などでの実務経験が必要です。

条件基準
勤務年数2年以上
総勤務時間2,880時間以上

保育士受験資格④|中学校卒業の場合

中卒の方は、高卒よりも実務経験の基準が高く設定されています。

条件基準
勤務年数5年以上
総勤務時間7,200時間以上

必要書類は実務経験証明書(施設長の証明)と都道府県知事認定書です。

保育士受験資格⑤|海外の学校を卒業している場合

海外の学校を卒業している方は個別の審査が必要です。

試験出願前に保育士試験事務センターへ「受験資格事前確認依頼書」と卒業関係書類を送り、確認を受けてください。

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験資格ごとの必要書類について」

4. 保育士受験資格に必要な実務経験|対象施設と勤務パターン別シミュレーション

4. 保育士受験資格に必要な実務経験|対象施設と勤務パターン別シミュレーション

高卒・中卒の方が実務経験を積む施設は、法律上2種類に分かれています。

どちらに当てはまるかで、受験までに必要な手続きが変わります。自分の勤務先の区分を確認しましょう。

実務経験の対象施設【2種類の区分】

以下の施設での勤務は、特別な申請なしで実務経験としてカウントされます。

  • 保育所
  • 幼保連携型認定こども園
  • 助産施設
  • 乳児院
  • 母子生活支援施設
  • 児童厚生施設
  • 児童養護施設
  • 障害児入所施設
  • 児童発達支援センター
  • 児童心理治療施設
  • 児童自立支援施設
  • 児童家庭支援センター
  • 里親支援センター

以下の施設・事業での勤務は、都道府県知事の認定を受けて初めて実務経験として使えます。

認定なしでは受験資格として認められません。勤務先が当てはまる場合は、早めに都道府県の窓口へ相談してください。

  • 幼保連携型以外の認定こども園
  • 認可外保育施設
  • 放課後児童健全育成事業(学童保育)
  • 子育て短期支援事業
  • 家庭的保育事業(保育ママ)
  • 小規模保育事業 など

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験資格詳細」

勤務パターン別シミュレーション|何年かかる?

「2,880時間」「7,200時間」と言われてもピンとこない方も多いと思います。

自分の働き方に照らして、どのくらいの期間で達成できるかを確認してみましょう。

勤務パターン高卒(2,880時間)の目安中卒(7,200時間)の目安
週5日・8時間(フルタイム)約1年6ヶ月約3年9ヶ月
週5日・6時間(時短勤務)約2年約5年
週4日・8時間(パート)約1年11ヶ月約4年8ヶ月
週3日・8時間(パート)約2年5ヶ月約6年

5. 保育士受験資格がない場合に取れる3つの方法

5. 保育士受験資格がない場合に取れる3つの方法

今すぐ受験資格がない場合でも、保育士を目指す方法はあります。

費用・期間・働き方など、自分の状況に合った方法を選んでみてください。

方法①|保育士養成施設(指定校)に通う

厚生労働大臣が指定する養成施設に通い、決められた課程を修了すれば試験なしで保育士資格を取得できます。

大学・短大・専門学校など形態はさまざまで、通信課程のある養成施設もあります。確実に資格を取りたい方や、学費を準備できる方に向いています。

方法②|保育補助として働きながら実務経験を積む

無資格でも働ける保育補助として現場に入り、働きながら実務経験を積む方法があります。

収入を得ながら現場経験も積める点が魅力で、費用をかけずに資格を目指したい方にとって現実的なルートです。

方法③|知事認定の申請を活用する

学童保育や認可外保育施設など「②の知事認定が必要な施設・事業」で働いている方は、都道府県に申請することで実務経験として認めてもらえます。

まず勤務先の施設区分を確認し、対象であれば早めに手続きを始めましょう。

参考:こども家庭庁「保育士になるには(保育士の資格取得方法)」

6. 保育士試験の科目・日程・合格率|受験前に把握しておくこと

6. 保育士試験の科目・日程・合格率|受験前に把握しておくこと

受験資格を確認したら、試験の全体像も見ておきましょう。

試験は筆記と実技の2段階で構成されており、科目ごとに合格を次の回に持ち越せる制度があります。

計画的に取り組むことが合格への近道です。

試験の実施概要

項目内容
実施回数年2回(前期:4〜5月ごろ、後期:10〜11月ごろ)
主催一般社団法人 全国保育士養成協議会(厚生労働大臣指定)
試験形式筆記試験+実技試験
年齢制限なし

試験科目

  • 保育の心理学
  • 保育原理
  • 子ども家庭福祉
  • 社会福祉
  • 教育原理
  • 社会的養護
  • 子どもの保健
  • 子どもの食と栄養
  • 保育実習理論
  • 音楽に関する技術
  • 造形に関する技術
  • 言語に関する技術

合格率の推移

合格率は例年20〜30%前後で推移しており、一発合格率は約15%ほどです。多くの合格者が2〜3回の受験を経て合格しています。

科目ごとに合格を持ち越せる「合格有効期間(3年間)」をうまく使いながら、無理なく進めていきましょう。

参考:厚生労働省「保育士試験の実施状況」

7. 保育士受験資格と合わせて知りたい免除制度|隣接資格・科目合格の活用

すでに関連する資格を持っている方や、過去に一部の科目に合格している方は、免除制度を使うことで受験の負担を減らせます。

自分に当てはまる免除がないか確認してみましょう。

他の資格による科目免除

持っている資格主な免除内容
幼稚園教諭免許状筆記試験の複数科目・実技試験の全科目
社会福祉士一部の筆記科目
介護福祉士一部の筆記科目
その他の社会福祉系国家資格対象科目あり

合格科目の有効期限と延長制度

筆記試験で一部の科目だけ合格した場合、その合格は3年間有効です。有効期間内に保育施設などで実際に働くことで、最長5年まで延長することができます。

詳細は試験実施団体の公式サイトで確認してください。

参考:厚生労働省「保育士試験」

8. 保育士受験資格を取得する価値|求人倍率と需要のデータ

8. 保育士受験資格を取得する価値|求人倍率と需要のデータ

資格取得には時間がかかりますが、それだけの価値がある資格です。

公的なデータをもとに、保育士の需要を確認しておきましょう。

こども家庭庁の最新データによると、保育士の有効求人倍率は3.88倍(全職種平均1.27倍の約3倍)で、慢性的な人材不足が続いています。

参考:こども家庭庁「保育士の有効求人倍率の推移(全国)」

さらに、合格者の約75%が保育・教育系以外の出身者というデータがあり、異業種から転職して保育士になる方は多くいます。

求人倍率3.88倍という高い需要と、保育系以外の出身者でも合格できる試験制度を考え合わせると、異業種からの保育士転職は十分に現実的な選択肢といえます。

一方で一発合格率は約15%にとどまるため、受験資格を取得した段階で学習計画を立てておくことが、合格への大きな一歩となります。

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「平成30年度 子ども・子育て支援推進調査研究事業(厚生労働省)保育士試験合格者の就職状況等に関する調査研究」報告書

よくある質問

保育士試験に年齢制限はありますか?

ありません。受験資格を満たしていれば年齢に関わらず受験できます。

主婦・社会人・シニア層の合格者も多くいます。

保育と関係のない学部の大卒でも受験できますか?

はい、できます。

4年制大学・短大の卒業者は、学部・学科・専攻に関わらず無条件で受験資格があります。

大学を2年で中退しました。受験資格はありますか?

「2年以上在学」かつ「62単位以上取得済み」の両方を満たしていれば受験できます。

どちらか一方でも条件を満たしていない場合は受験資格がありません。

認可外保育施設や学童保育での経験は受験資格に使えますか?

いずれも都道府県知事の認定が必要な施設・事業に当たります。

認定を受けることで初めて実務経験として使えます。事前に都道府県の窓口で手続きを確認してください。

パートタイムでも実務経験の時間数はカウントされますか?

されます。実際に働いた時間を積み上げて計算します。

日ごとの出退勤時間を記録しておくことが大切です。

まとめ:保育士受験資格は自分の学歴と状況を確認して一歩踏み出そう

まとめ:保育士受験資格は自分の学歴と状況を確認して一歩踏み出そう

保育士受験資格は最終学歴によって決まります。

4年制大学・短大卒業者は学部・専攻を問わず無条件で受験でき、専門学校卒業者は2年以上通える認可校であれば対象となります。大学在学中・中退の方は「2年以上在学+62単位以上取得」が条件です。

高卒の方は卒業年度によって異なり、特例に当てはまらない場合は実務経験2年以上・2,880時間以上が必要、中卒の方は5年以上・7,200時間以上が必要です。

学童保育や認可外保育施設での経験は都道府県知事の認定を経ることで実務経験として認められます。

年齢制限はなく、受験資格さえ満たせば誰でも挑戦できます。

まずは自分の学歴と状況を確認し、保育士への第一歩を踏み出してみましょう。保育士試験の最新の受験資格は、試験実施機関の公式サイトで確認してください。

参考:一般社団法人 全国保育士養成協議会「受験資格詳細」

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