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保育士の休みはどのくらい?年間休日・有給・休みやすい職場の選び方

「保育士は休みが少ない」というイメージを持っている方は多いのではないでしょうか。実際のところ、年間休日の平均日数や有給休暇の取得状況はどうなっているのでしょうか。

この記事では、保育士の休みの実態を公的データをもとに解説します。就職・転職を考えている方も、現在の職場環境を見直したい方も、ぜひ参考にしてください。

目次

1. 保育士の勤務体系|シフト制の基本と休みの仕組み

1. 保育士の勤務体系——シフト制の基本と休みの仕組み

保育士の休みを正しく理解するには、まず勤務体系を把握しておくことが大切です。

多くの保育園では交代制勤務(シフト制)が採用されており、曜日によって出勤する職員が入れ替わります。

早番・中番・遅番の基本パターン

一般的なシフトの時間帯は以下のとおりです(園によって多少異なります)。

シフト区分勤務時間の例
早番7:00〜16:00
中番9:00〜18:00
遅番11:00〜20:00

日曜日は多くの保育園で定休ですが、土曜日は開園がほとんどで、職員がローテーションで出勤します。これが「土曜日を毎週休めない」理由です。

「休日」の数え方——公休・振替休日・有給の違い

求人票の「年間休日」は法律上の公休日(所定休日)のみを指し、有給休暇は別枠です。

土曜出勤の振替休日(代休)が年間休日にカウントされるかどうかも園によって異なるため、求人票を見るときは内訳まで確認しておきましょう。

2. 保育士の年間休日は平均どのくらい?105日・120日の違いを解説

2. 保育士の年間休日は平均どのくらい?105日・120日の違いを解説

厚生労働省「就労条件総合調査(令和3年)」によると全産業の年間休日平均は116.1日です。

一方、独立行政法人福祉医療機構(WAM)の調査では保育施設職員は110〜114日程度と報告されており、やや少ない水準にあります。

年間休日105日の場合

労働基準法が定める法律上の最低ラインです。

月に換算するとおよそ8〜9日の休みで、6連勤が発生しやすく体への負担が大きい水準です。行事の振替が取れなかったり土曜出勤が多かったりすると、実質的にこの水準になることがあります。

年間休日110〜114日の場合

保育業界の平均的な水準です。日曜と平日1日の休みが基本となり、土曜日は月に1〜2回出勤することがあります。

夏季・年末年始の長期連休は確保しやすい環境です。

年間休日120日以上の場合

保育業界における休みが取りやすい「優良ライン」です。

完全週休2日制が確立されており、土曜日は基本的に休みになります。

WAMの調査では正職員保育士の約19.3%が121日以上に該当しており、一般企業と同水準の休日を実現している園も存在します。

年間休日数月あたりの目安評価
105日約8〜9日法定最低ライン。体への負担大
110〜114日約9〜10日業界平均水準
115〜119日約9〜10日平均よりやや多め
120日以上約10日休みが取りやすい優良ライン

3. 保育士が注意したい「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い

3. 保育士が注意したい「週休2日制」と「完全週休2日制」の違い

求人票の表現は一見似ていても、内容が大きく異なります。

混同したまま入職すると「思っていたより休めない」というミスマッチにつながるため、違いをしっかり押さえておきましょう。

週休2日制とは

月に少なくとも1回、週2日の休みがある」という意味です。

毎週2日休めるわけではなく、週によっては1日しか休めないこともあります。保育園の多くはこの形態に該当し、土曜出勤が月に数回発生するのが一般的です。

完全週休2日制とは

毎週必ず2日間休める」という意味です。

土日固定の園や、シフトで週2日が保証される園がこれにあたります。年間休日120日超の求人の多くがこの形態を採用しています。

土曜出勤した場合の振替休日は?

土曜出勤分は基本的に平日の振替休日(代休)として消化します。

ただし人手不足が深刻な職場では取得できないケースもあるため、面接時に「振替は確実に取れているか」を直接確認しておくと安心です。

4. 保育士の有給休暇——取得の実態と知っておきたい法律の基本

「有給はあっても使いにくい」という声は現場でよく聞かれます。

公的データで取得実態を確認するとともに、知っておくべき法律の基本ルールも整理します。

有給休暇取得の現状

全国保育協議会「会員の実態調査2021報告書」によると、正職員保育士の有給取得状況は以下のとおりです。

  • 5〜9日取得した人:約44.2%
  • 10日以上取得した人:計約54.6%

多くの保育士が年間5日以上の有給を消化していることがわかります。ただし希望した日に取れるかどうかは、園の環境によって大きく異なります。

有給休暇の法律上の基本ルール

有給休暇は労働基準法で定められた労働者の権利です。主なルールを確認しておきましょう。

付与の条件

入社から6ヶ月が経過し、出勤率が8割以上であれば10日間の有給が付与されます。
その後は勤続年数に応じて最大20日まで増えていきます。

年5日取得の義務化

年間10日以上の有給が付与されている労働者に対して、雇用主は年5日取得させる義務があります(労働基準法第39条)。

「忙しくて有給が使えない」状況が続いているなら、法律違反にあたる可能性があります。

有給の有効期限

有給休暇の有効期限は2年間です。翌年に繰り越せますが、2年を超えると失効するため、計画的な取得を心がけましょう。

有給を取りやすくするためのポイント

現場で有給を使いやすくするために、日頃から意識しておきたいことをまとめます。

  • 繁忙期を避けて申請する
    入園式・運動会・発表会などの時期を外すと通りやすくなります。
  • 早めに相談・共有する
    できるだけ早い段階で上長や同僚に伝えておくと、シフト調整がしやすくなります。
  • 休む前に引き継ぎをしておく
    連絡事項や子どもの様子を事前に共有しておくことで、周囲への負担を抑えられます。

5. 保育士が取得できる休暇の種類——夏季・年末年始・産育休まとめ

年間休日のほかにも、保育士が利用できる休暇制度はいくつかあります。
法律で定められたものから園独自の福利厚生まで、種類と内容を確認しておきましょう。

長期休暇

夏季休暇

お盆の時期に3〜5日程度の夏季休暇を設けている保育園が多くあります。

一斉休園か職員が順番に取得するかは園によって異なるため、年間休日への含め方も含めて求人票で確認しておきましょう。

年末年始休暇

12月28日〜1月3日前後を休園とする保育園が多く、5〜7日程度の連休が取れるのが一般的です。
年間休日に含まれているかどうかを確認しましょう。

法定休業(産休・育休・看護休暇)

産前・産後休暇(産休)

出産予定日の6週間前(多胎妊娠は14週間前)から取得でき、出産後は8週間が法定の産後休業期間です。
希望すれば必ず取得できます。

育児休業(育休)

子どもが原則1歳になるまで取得できます(保育所に入れない場合は最長2歳まで延長可能)。
育児介護休業法によって定められており、男女ともに取得できます。

子の看護等休暇(2025年4月改正)

子どもの病気やケガで看病が必要なときに取得できる休暇です。

2025年4月の法改正で対象年齢が拡大され、感染症による学級閉鎖なども取得事由に加わりました。子育て中の保育士にとって使いやすい制度になっています。

その他の特別休暇

園独自の福利厚生として、以下のような休暇を設けているところもあります。

  • リフレッシュ休暇——勤続年数に応じて数日間付与
  • バースデー休暇——誕生日に1日休める制度
  • 慶弔休暇——冠婚葬祭に伴う休暇

6. 保育士が休みを取りやすい職場の選び方——見分けるための5つのポイント

同じ保育士の求人でも、休みやすさは職場によって大きく異なります。就職・転職で後悔しないよう、求人票と面接で確認すべきポイントを整理します。

年間休日120日以上かどうか確認する

年間休日120日以上は、保育業界で「休みやすい職場」の一つの目安です。この数字が明記されている求人は、完全週休2日制が機能している可能性が高いです。

「完全週休2日制」の記載を確認する

「週休2日制」ではなく「完全週休2日制」と明記されているかをチェックします。土日固定休みの記載があればさらに安心です。

有給取得率・残業時間を確認する

求人票に有給取得率や平均残業時間が記載されていれば積極的に参考にしましょう。面接時に「有給はどのように取得していますか?」と直接聞くのも有効です。

人員に余裕があるかどうか

こども家庭庁のデータによると、保育施設の約80.3%が保育士不足を感じています。

人員に余裕がない職場では有給や希望休を申請しにくい空気になりがちです。職員数や採用状況を見学・面接時に確認しておきましょう。

施設形態・雇用形態に注目する

施設の種類や雇用形態によっても、休みの取りやすさは変わります。

  • 企業内保育施設
    親会社のカレンダーに連動するため、土日・祝日が休みになりやすい
  • 小規模保育所
    定員が少なく行事も少なめで、比較的ゆとりのある働き方ができる
  • 認定こども園
    幼稚園型は夏休みなど長期休暇が取りやすいケースがある
  • パート・派遣
    固定シフトを組みやすく、土日を確実に休みたい場合の選択肢になる

7. 保育士がやむを得ず休む場合の対処法——行事・突発欠勤・体調不良

7. 保育士がやむを得ず休む場合の対処法——行事・突発欠勤・体調不良

計画的に動いていても、体調不良や家庭の事情で休まざるを得ない場面は誰にでもあります。適切な対応を知っておくことで、職場への影響を最小限に抑えられます。

突発的な欠勤のときは早めに連絡する

当日に休む場合は始業前に電話で直接担当者に伝えるのが基本マナーです。子どもの様子や引き継ぎ事項があれば合わせて伝えておくと、職場への負担を減らせます。

行事の日にどうしても休まなければならないとき

冠婚葬祭や我が子の行事が運動会・発表会などと重なった場合は、以下の流れで対応しましょう。

  1. 予定が判明した時点で早めに上長に相談する
  2. 担当業務の引き継ぎ内容を代役職員と整理する
  3. 保護者や子どもへの説明が必要な場合は言葉を準備しておく
  4. 準備・後片付けには可能な範囲で誠意をもって関わる

休みが続いてしまったときは自分を責めすぎない

感染症や育児・介護など、やむを得ない理由で欠勤が重なることは誰にでもあります。

職場に戻ったときは「ご迷惑をおかけしました」「フォローありがとうございました」とひと言伝えることが関係修復の第一歩です。

有給を使い切った場合は、傷病手当金(全国健康保険協会)という公的な所得補償制度を利用できる場合があります。加入している健康保険組合に確認してみましょう。

8. 保育士が「休みが取れない」と感じたら——職場を見直すサインと対処法

東京都保健福祉局「東京都保育士実態調査」では、保育士の退職理由に休暇が取れないことへの不満が上位に挙がっています。

休みを適切に取れない状態が続くなら、個人の問題ではなく職場環境の問題として捉え、具体的に動き出すことが大切です。

こんな状態が続いていたら要注意

  • 土曜出勤の振替休日が取れず、休日が実質105日を下回っている
  • 有給を申請しても却下・先送りが続き、年5日すら消化できていない
  • 人手不足が常態化し、誰かが休むたびに自分への負担が増している
  • 体調不良でも「休めない空気」があり、無理をして出勤している

まず取れるアクション

  • 上長に現状を相談する
    「有給が取れていない」「振替が消化できていない」という実態を伝えてみましょう。園によっては改善につながります。
  • 労働基準監督署に相談する
    法律違反が明確な場合は匿名での相談が可能です。厚生労働省「労働基準関係情報メール窓口」からも連絡できます。
  • 転職を視野に入れる
    改善の見通しが立たない場合は、休日条件を重視した転職活動を始めることも自分を守る選択肢です。

心身のコンディションが保育の質に直結する仕事だからこそ、自分が休める環境を整えることは子どもたちへの責任でもあると考えてください。

9. まとめ——保育士の休みを正しく知って、働きやすい職場を選ぼう

9. まとめ——保育士の休みを正しく知って、働きやすい職場を選ぼう

保育士の年間休日は平均110〜114日程度で、全産業平均(116.1日)よりやや少ない水準です。ただし施設形態や雇用形態によって実態は大きく異なり、120日以上を実現している園も約2割存在します。

有給休暇は年5日取得が雇用主の法律上の義務であり、産休・育休・子の看護等休暇など、ライフステージに合わせた制度も整備されています。

求人票を見るときは年間休日数・完全週休2日制の記載・有給取得率・人員体制を合わせて確認しましょう。

休みが取れない状況が続く場合は、上長への相談や労働基準監督署への問い合わせ、転職の検討など、自分から動き出すことも大切な選択肢です。

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