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認可保育園とは?認可外との違い・メリットデメリットなど解説

子どもを保育園に預けたいとき、「認可保育園」と「認可外保育園」の違いに迷う方は少なくありません。

本記事では、制度の基礎知識から保活のポイント、見学時の確認事項まで幅広く解説します。

この記事を読んでわかること
  • 認可保育園と認可外保育園の基準・費用・申込方法の違い
  • 保護者・保育士それぞれの視点から見たメリット・デメリット
  • 入園条件の満たし方と、失敗しない保育園見学のポイント

1.認可保育園とは?

認可保育園とは?

認可保育園は、児童福祉法に基づき国が定める厳格な基準を満たした保育施設です。

設備・人員・運営に至るまで細かく規定されており、公立・私立の2種類があります。

まずは基本的な定義と仕組みを確認しましょう。

児童福祉法に基づく法的定義と設置基準

児童福祉法上、認可保育園(保育所)は、以下のように定められています。

認可保育園(保育所)の定義

保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が二十人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く)

認可保育園として運営するためには、国が定める厳格な「設置基準」をクリアしなければなりません。

この基準には、子どもの年齢に応じた保育士の配置人数や、保育室・園庭の面積、給食設備、防災管理などが詳細に定められており、安全で適切な保育環境を確保するための土台となっています。

参考:e-Gov法令検索|児童福祉法/児童福祉施設の設備及び運営に関する基準

認可保育園の主な種類

認可保育園は、運営主体によって大きく「公立」と「私立」に分けられます。

公立保育園は市区町村などの自治体が運営しており、自治体に雇用された公務員の保育士が働いています。

一方、私立保育園は社会福祉法人や株式会社、NPO法人などが運営しており、園ごとに独自の教育方針やカリキュラムを取り入れているケースが多く見られます。

2.認可保育園と認可外保育園の大きな違い

認可保育園と認可外保育園の大きな違い

認可保育園と認可外保育園は、設備基準・保育料の決まり方・申込方法など、さまざまな点で異なります。

どちらが家庭に合っているかを判断するために、主な違いを項目別に整理します。

施設面積と保育士の配置基準の違い

認可保育園と認可外保育園の最も分かりやすい違いは、国が定める基準の適用状況です。

項目認可保育園認可外保育園
設置・運営基準条例・規則に基づく要綱に基づく
設置目的「保育の必要性」が認定された児童を計画的に保育設置者が自由に設置
設備基準乳児・2歳未満児
乳児室:1人あたり1.65㎡以上
ほふく室:1人あたり3.3㎡以上
2歳以上
保育室または遊戯室:1人あたり1.98㎡以上
屋外遊戯場:1人あたり3.3㎡以上
医務室・調理室・便所の設置
乳幼児1人当たり1.65㎡以上

調理室・便所の設置
職員基準必置職員
保育士・嘱託医・調理員
(調理業務を全委託する場合は調理員不要)
保育士の配置人数
乳児:おおむね3人につき1人
1歳以上3歳未満:おおむね6人につき1人
3歳以上4歳未満:おおむね15人につき1人
4歳以上:おおむね25人につき1人
保育に従事する者の概ね3分の1以上が、
保育士または看護師の資格を有する者

乳児:乳児3人につき1人
1、2歳児:幼児6人につき1人
3歳児:幼児20人につき1人
4歳以上児:幼児30人につき1人

認可保育園は、園児1人あたりに必要な面積や、年齢ごとの保育士の人数といった国の基準を完全に満たしています。

認可外保育園の場合、基準を満たした施設には、自治体から『認可外保育施設指導監督基準を満たす旨の証明書』が交付されるため、施設選びの重要な指標となります。

認可保育園は児童福祉施設の設備及び運営に関する基準、認可外保育園は指導監督基準に従って運営されています。

参考:東京福祉局│認可外保育施設に関するQ&A/e-Gov法律検索│児童福祉施設の設備及び運営に関する基準/文部科学省│認可外保育施設指導監督基準

保育料の決まり方と「幼児教育・保育の無償化」の適用範囲

保育料の決定プロセスも大きく異なります。

認可保育園の場合、世帯の所得(住民税額)に応じて保育料が決まる「応能負担」が原則です。

これに対し、認可外保育園では施設側が独自に保育料を設定しているため、一律の料金制となっていることが一般的です。

また、「幼児教育・保育の無償化」制度の適用範囲にも差があります。

認可保育園では、3歳から5歳までの全ての子どもと、住民税非課税世帯の0歳から2歳までの子どもの利用料が無料になります。

認可外保育園でも要件を満たせば補助の対象となりますが、月額の上限額(3〜5歳児は月額3.7万円、住民税非課税世帯の0歳~2歳児は月額4.2万円)が設けられています。

参考:こども家庭庁|幼児教育・保育の無償化/幼児教育・保育の無償化制度でよくあるご質問はこちら(2)

入園の申し込み先と選考(利用調整)の仕組み

入園手続きの窓口にも違いがあります。

認可保育園を希望する場合、申し込み先はお住まいの市区町村です。

自治体が各家庭の「保育の必要性」を点数化し、点数の高い順に入園を決定する「利用調整(選考)」が行われます。

認可外保育園の場合は、保護者が施設と直接契約を結びます。選考方法は施設により異なるため、事前の確認が必要です。

参考:東京福祉局│認可外保育施設に関するQ&A

3.保育士の配置基準改善

保育士の配置基準改善

令和6年度には「こども未来戦略」に基づき、制度創設以来76年ぶりに職員配置基準が見直されました。

児童の年齢改善前改善後
4・5歳児30:125:1
3歳児20:115:1

4・5歳児は30対1から25対1へ、3歳児は20対1から15対1へ改善され、今後は1歳児の6対1から5対1への改善も早期実施が目指されています。

ICT活用や保育補助者の導入など、保育の質向上と保育士の負担軽減が推進されています。

参考:こども家庭庁│保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等)

4.認可保育園を利用する・働くメリットとデメリット

認可保育園を利用する・働くメリットとデメリット

認可保育園には、保護者にとっても保育士にとっても、それぞれメリットとデメリットがあります。

利用や就職を検討する前に、両面からしっかり把握しておきましょう。

保護者から見たメリット・デメリット

メリット

安心感のある保育環境
国や自治体の基準を満たした設備・人員体制が保証
初めて子どもを預ける保護者でも安心しやすい

保育料が収入に応じて変動
応能負担制のため、世帯年収が低いほど保育料が抑えられ、経済的な見通しが立てやすい

幼児教育・保育の無償化の対象
3〜5歳児は全員、住民税非課税世帯の0〜2歳児は利用料が無償になる

園庭など外遊び環境が整っている
施設面積基準があるため、多くの認可保育園で園庭が確保されている

このように、認可保育園は安全・安心な環境と経済的なサポートが充実しており、子育て家庭にとって心強い選択肢といえるでしょう。

デメリット

「保活」の厳しさ
入園手続きが自治体を通じた点数制となるため、希望の園に必ずしも入れるとは限らない

利用時間の柔軟性が低い
就労状況等によって利用可能時間が厳密に定められており、急な延長保育などへの対応が難しい場合がある

そのため、認可保育園の利用には事前の情報収集や早めの準備が欠かせず、家庭の状況に合わせた柔軟な対応策を考えておくことが大切です。

保育士から見た働くメリット・デメリット

メリット

雇用・給与の安定
国や自治体から安定した運営費(委託費や補助金)が支給されるため、給与や福利厚生などの雇用条件が比較的安定している

配置基準による人員の見通しやすさ
法定の人員配置基準が守られるため、過度な人員不足が起こりにくい

このように、認可保育園は保育士にとって安定した雇用環境が整っており、長期的なキャリア形成を考える上でも魅力的な職場といえるでしょう。

デメリット

行事・事務作業の負担
運動会や発表会などの大型行事が多く、「児童要録」など事務作業の量が多い傾向がある

一部の職場では持ち帰り仕事が発生
行事準備や書類作業の多さから、時間外・持ち帰り仕事が課題として指摘されているケースもある

そのため、働き方改革やICT化による業務効率化に取り組む園も増えていますが、職場環境の改善はまだ途上にあるといえるでしょう。

5.認可保育園に入園するための条件

認可保育園に入園するための条件

認可保育園に入園するには、自治体から「保育の必要性」の認定を受ける必要があります。

認定要件と保活をスムーズに進めるための準備ポイントを解説します。

「保育の必要性」の認定要件とは

認可保育園に入園するためには、自治体から「保育の必要性がある」と認定を受ける必要があります。

対象となるのは、保護者が以下のような状況にある場合です。

  • 就労している(フルタイム、パートタイム、自営業など)
  • 妊娠中、または出産後間もない
  • 疾病や負傷、あるいは心身に障害がある
  • 同居親族の介護や看護をしている
  • 求職活動を行っている など

これらの事由に基づき、保育が必要な時間(標準時間または短時間)が決定されます。

スムーズな保活に向けた事前準備のポイント

入園の選考は点数制で行われるため、自身の世帯がどの程度の点数(指数)になるのかを事前に把握しておくことが大切です。

自治体が公開している基準表を確認し、加点対象となる要素(兄弟がすでに在園しているなど)がないかチェックしましょう。

また、申し込みスケジュールは自治体ごとに決まっており、特に4月入園の一次募集は前年の秋頃に締め切られることが多いため、早めの情報収集と見学の計画が必要です。

6.失敗しない保育園選び!見学時のチェックポイント

失敗しない保育園選び!見学時のチェックポイント

資料やウェブ情報だけでは判断しきれない部分も多く、実際の見学が保育園選びの重要なステップとなります。

見学時に必ず確認しておきたいポイントをまとめました。

子どもと保育士の様子
保育士の言葉がけは穏やかか、子どもたちがのびのびと過ごしているか

安全・衛生管理
施設の清掃が行き届いているか、危険な箇所が放置されていないか

通園の負担
自宅や職場からのアクセス、ベビーカー置き場の有無など、毎日の送迎に無理がないか

教育方針との相性
園が重視している活動(外遊び、お勉強など)が家庭の考えと合致しているか

保護者との情報共有
日々の出来事をどのように保護者に伝えているか(連絡帳、アプリの活用など)

行事や参加の頻度
保護者参加の行事がどの程度あるか、仕事との両立が可能か

見学では感じた「雰囲気」も大切な判断材料です。

資料だけではわからない園の空気感を肌で感じ、子どもが毎日通いたくなる場所かどうかを確認しましょう。

7.認可保育園とは?制度を正しく理解して、最適な選択を

認可保育園とは?制度を正しく理解して、最適な選択を

認可保育園とは、国が定める厳格な基準を満たした、安全・安心な保育環境を提供する施設です。

保育料の応能負担制や無償化制度など、経済的なサポートも充実している一方、入園競争の厳しさや利用時間の制限といったデメリットも存在します。

制度の仕組みをしっかり理解した上で、早めの情報収集と見学を通じて、お子さんと家庭に合った保育園選びを進めましょう。

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